井の中の蛙(かわず)=私 大海を知らず

この言葉を書いて、ふと疑問に思ったことは、

蛙を「カエル」と呼ぶ時もあれば「カワズ」と呼ぶこともある。

気になって調べると、ざっくりいえば、

音的に「カエル」はポジティブ。

「カワズ」はネガティブな時に使われるようです。

それは置いといて、、、

20年間料理一筋でやってきた私は、完全に「井の中の蛙(かわず)」でした。

お食事処やレストランは、料理を出してなんぼです。

だから、料理人がいないと店は回らない。

当たり前のことですが、

料理をずっとして、慣れてくると、お店の経営・マーケティング、ホールスタッフの動きなど、色々と疑問が出てきます。

「もっとこうしたらいいのに」

「なんでこんなことできないんだろう」

ホントによく思っていました。

でも私自身、GMとして調理場から離れて思ったことは、調理場以外もなんだかんだ大変。

、、、ということです。

まあ、経験していないことをやっているので、慣れていないのもありますし大変だと思うのは当然ですが、

こと、今のお店に関しては、20人近くの従業員が働いているので、ある程度仕事は分担されています。

つまり、キッチンとホールでは時間の流れが全然違います。

今まで、料理長としてホールも含め、

ある程度全体を俯瞰してみることができて、指示もできてたと思っていたけれど、

実際に調理場以外でがっつり働くと、見えていなかった部分があまりにもたくさんあることに気がつきました。

「相手の気持ちになって考える」

これはとても大事なことですが、

いくら想像上で相手の気持ちを考えても、実際にその場にいて感じなければわからないことはたくさんあります。

その経験ができたのは、すごく意味のあることで、今後の私の考え方に新しい変化を与えてくれました。

わかったつもりで改革を行うのと、実際に体感してから改革を行うのとでは、雲泥の差があります。

同じことをやろうとしていても、結果が変わってくるでしょう。

まだ、飲食店という小さい世界ですが、井の中(料理だけの世界)から少しだけ外を見ることができたことに、とても喜びを感じます。

いままであまり感じてこなかった、毎日の失敗と反省の日々が、こんなにも楽しいものなのかというのも再確認できました。

まだまだアタマは固いですが、大海を知るためにもっと精進していこうと思います。